実家の片づけビフォーアフターと母の感想
はじめに
同年代の友人や知人と話をすると、かなりの確率で話題になる「実家の片づけ」。私も同じ悩みを持っていました。ある頃から実家に帰ると圧迫感。くつろげない。「片づけよう」と言っても「片づいている」と拒まれる。ありとあらゆるところに高い収納家具があり、その中にモノが収納されている状態。モノを捨てずに収納家具を増やすタイプの母。廊下がモノでだんだん狭くなってきてキケン。ずっと「なんとかしたい」と思っていました。
そんな悩ましい状態もあることをきっかけに変化。母と娘、二人三脚の片づけが始まりました。母の快諾を得て掲載しています。
片づけのきっかけ
両親との「実家を片づけよう」のやり取りは、2006年には始まっていました。「書類」の片づけをした時に、当時両親に「片づけよう」と促しているメールを発見したので判明。
それから数年、父がなくなり「片づけよう」は封印しました。その後、母が少し元気を取り戻し、モノが多いことが気になり出したタイミングがありました。
「だったら、試しに片づけてみたいモノを一つ一緒に片づけてみない?何を片づけてみたい?」と聞いたところ「食器を片づけたい」とのこと。そこで、一緒に食器を片づけることにしました。
最初は母の片づけたいモノから試してみた
成果を感じてもらうためでした。
まずは、全ての食器を1箇所に出す。とは言っても場所と時間がなく、毎日使う食器とお茶関係が中心。
キッチンの食器棚からリビングのありとあらゆるところに食器を運びます。母が食器棚から出して、私が全て運びました。何往復したかわかりません(笑)そこから、一つ一つ(もしくは、セット毎に)母に好きなモノを選んでもらいました。迷うモノもその場で考えながら見極めてもらいました。
〜食器・片づけ後〜
残した食器を収納
母が好きな食器だけ。取り出しやすいし、しまいやすい。あまりの変化に驚いてました。後日、近所のお友達を招いて食器棚を見せたそうです(笑)よほど嬉しかったのでしょう。それから、本格的に実家の片づけを始めることになりました。母のときめくモノの特徴も見えてきました。
ビフォーアフター
片づけは、母が管理している1階(2LDK)と庭の物置。2人で約11ヶ月を費やしました。
落ち着くように家具の配置も変更。
物置のBefore→After
物置も一旦全て出す。選んだら庭仕事で使う道具が残ったくらい。物置も生き返りました。
母の感想
片づけ前に悩んでいたことは、
物が多すぎてよく使用する物(食器、ミシン道具)使用しない物が混在して取り出したり、片付けるのが面倒だった。足もとも物が置いてあり、歩きにくかった。
片づけをした後は、
よく使用する物を残し、数も減ったので食器は取り出しやすく片付けやすくなった。
物の定位置を決めたので、探し物は殆どなくスムーズに家事が出来るようになった。
片づけをしていなかったら、
相変わらず、食器の出し入れに時間がかかっていたり、探し物にウロウロしていたと思う。
リビングもゴチャゴチャしていたことと思う。
片づけで印象に残っていることは、
食器を片付ける時は、食器を全部取り出して(ときめきで)残す食器と手放す食器を分けて、残す食器を食器棚に収める。この方法で、衣類、本類、飾り物、台所用品等を整理して行けば良いことがわかった。
最後に、
若い頃からこの方法を身につけると理想的だと思う。子供は自分の部屋を、思春期の人も自分の部屋をすっきり気持ち良い部屋にして、人生を前に歩んで行って欲しい。
片づけ始めのポイント
- 実は、母もずっとかたづけたいという気持ちはあった。ただ、体力的にむりと思っていた。
- →一緒に片づける人がいたからできた。
- 片づけのイメージがわかなかった。
- →最初に「1つのモノを片づけよう」と言われ食器を一緒に片づけたことでイメージがわき、片づけをやろうと思った。
片づけを終えて
当時70代の母の希望は、『元気なうちは実家で暮らしたい』というもの。であれば、母には楽しく・安全に暮らすために片づけをして欲しいと考えました。
片づけを終えてからは、母が片づけを気にすることがなくなりました。使ったモノを定位置に戻せるようになって快適そう。何より、母の落ち着く安全な空間ができました。
正直、かなりのエネルギーと時間を使いました。どのモノも想像以上に多い。ただ、母との時間も減っていたので一緒に実家を片づけたことは、個人的によかったと思っています。
それでも、根本的に片づける方法を知らなくて、自分の片づけを終わらせた経験がなければ、途中で挫折していたでしょう。片づけられたとしても、かなり遠回りしてもっと時間がかかっていたと思います。
「実家の片づけ」は、1年後くらいの少し先を見据えて、「安全な暮らしの土台」を作るのか、目の前の「大変そうでむり」で諦めるのか。悩ましいですよね。でも、本気でなんとかしたいと思ったらお気軽にご相談ください。
少しでも参考になれば何よりです。
2020年12月投稿・2025年1月加筆
部屋と心の片づけコーチ
いっこ